ただのチカラ仕事じゃない!「荷揚げ屋」の価値が急上昇
■揚重・荷揚げ屋の未来は「建設業の行方」と切り離せない?

早速ですが、「揚重・荷揚げ」という仕事。実は建設現場の中でも「少し特殊な立ち位置」にあります。
図面を引くわけでもなく、重機を操作するわけでもない。それでも、この仕事がなければ現場の仕事は、一歩も前に進まない。
これは「揚重・荷揚げ」の大きな特徴です。
では、その揚重・荷揚げの将来は明るいのでしょうか?
それとも、建設業全体の縮小とともに、先細っていくのでしょうか?
結論からお伝えすると、揚重・荷揚げの将来性は「建設業の将来性」と強く連動しており、今後さらに重要度を増す可能性が高いといえます。
建設業界は今、大きな転換点に立たされています。
- 人手不足の深刻化
- 高齢化による技術継承の課題
- 建設需要の地域・分野ごとの偏り
- DX(デジタル化)や省力化の加速
- 働き方改革・安全基準の厳格化
このような時代の変化は、元請・専門工事業者だけでなく、揚重・荷揚げ屋の働き方や求められる価値にも影響を及ぼします。
一方で、建設業界全体を俯瞰すると、再開発、インフラ更新、防災・減災、物流施設やデータセンター建設など、今後も安定的な需要が見込まれる分野が数多く存在します。これらの現場では、重量資材の搬入・配置を担う揚重・荷揚げ業務が不可欠です。
つまり重要なのは、「建設業は将来どうなるのか」という大きな流れを正しく理解した上で、その中で揚重・荷揚げ屋がどのような役割を果たし、どのように価値を高めていけるのかを見極めることです。
今回は、
- 建設業界全体の将来性と構造変化
- 揚重・荷揚げ業務が今後も必要とされる理由
- 技術進化や省力化の中で求められる人材像
- 未経験者・若手がこの業界に入る意味
- 長く安定して働くために知っておくべき視点
などさまざまなテーマを、多角的かつ実務目線で掘り下げていきます。
「荷揚げ屋」という仕事に少しでも興味がある方、
「建設業界で将来性のある働き方を探している」という方にとって、本記事では「2026年以降のキャリアを考える有力な材料のひとつ」をお届けします。
■建設業界の現状と将来性を読み解く(マクロ視点)

揚重・荷揚げ屋の将来を考える上で、まず押さえておくべきなのが建設業界全体の構造と中長期的な見通しについて、でしょう。
ここを誤解したままでは、「仕事が増える・減る」といった表面的な議論に流されてしまいます。
◆建設業は「衰退産業」なのか?
結論から言えば、建設業は一部で縮小しつつも、全体としては形を変えながら「常に存続・進化し続ける産業」です。
確かに、日本の新設住宅着工数は長期的に見れば減少傾向にあります。人口減少・世帯数の頭打ちという構造要因は、もはや避けられない領域に入っています。
しかし、その事実だけで「建設業=先がない」と判断するのは、いささか早計ではないでしょうか?
そう言える理由は明確で、今後の建設需要は「新築」から「更新・再構築」へ軸足を移しているからです。
- 高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化
- 首都圏・都市部での大規模再開発
- 災害対策・防災インフラの強化
- 物流施設、データセンター、再生可能エネルギー関連施設の増加
これらはすべて、今後も継続的な建設需要を生む分野です。
◆人手不足は「一時的」ではなく「構造的」なもの
建設業界の将来を語る上で今後も避けて通れないのは、やはり人手不足の問題でしょう。
これは景気循環による一時的な現象ではなく、人口動態に起因する構造的な課題とされています。
例えば国土交通省の公開データによると、建設業就業者の高齢化は全産業平均を上回るスピードで進行しており、若年層の割合は依然として低水準にとどまっていることが分かります。
出典:国土交通省「建設業を巡る現状と課題」(PDF)
(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001610913.pdf)
この状況は、単純な作業であっても「担い手が足りない」状態が続くことを意味します。また揚重・荷揚げ業務のように、現場進行に直結する工程は、なおさら影響を受けやすい領域であるとも言えます。
◆技術革新があっても「人が不要になる」わけではない
DX(デジタル・トランスフォーメーション)や省力化技術の進展により、「将来は人が要らなくなるのでは?」という声も聞かれます。しかし現実には、建設業は完全自動化が極めて難しい分野でもあります。
- 現場ごとに条件が異なる
- 天候や周辺環境の影響を受けやすい
- 微調整・判断が求められる場面が多い
このような特性から、技術はあくまで人の作業を補助・効率化する役割にとどまります。結果として「人が不要になる」のではなく、「人に求められる質が変わる」というのが実態です。
◆建設業界の変化は「現場周辺職種」にこそ影響する
このマクロな変化は、元請や専門工事業者だけでなく、揚重・荷揚げ屋の立ち位置にも確実に波及すると考えられています。
- 工期短縮への要求が強まる
- 安全管理・教育の重要性が増す
- 外注・協力会社の選別が進む
つまり「とりあえず人を出す」だけの業者は淘汰され、信頼性・対応力・現場理解力を備えた揚重・荷揚げ屋が選ばれる時代に入っているのです。
■揚重・荷揚げ屋が建設現場で果たす「代替不可能な役割」

建設業界の将来性を語る際、前述のような「職人不足やDX化」といった大きなテーマが注目されがちです。
しかし、実際の現場ではそれ以上に重要な視点があります。それが『揚重・荷揚げ業務が持つ“代替不可能性”』です。
◆揚重・荷揚げは「ただ運ぶ仕事」ではない
揚重・荷揚げ屋の仕事は、しばしば「資材を運ぶだけ・体力仕事」というイメージで語られがちですが、現場の実態はまったく異なります。
- 資材の種類・重量・形状に応じた運搬方法の判断
- 作業導線を踏まえた効率的な配置
- 他職種との工程調整
- 現場ごとの安全ルールへの即時対応
これらを理解せずに作業を行えば、工期の遅延や事故リスクに直結します。
つまり揚重・荷揚げ屋は、単なる作業員ではなく、現場進行を下支えする“調整役”でもあるのです。
◆なぜ元請・職人は揚重・荷揚げ屋を必要とするのか?
近年、元請企業や専門工事業者が揚重・荷揚げ業務を外部に委託するケースが増えています。その背景には、次のような事情があります。
- 職人本来の作業に集中させたい
- 労務管理・安全管理の負担を軽減したい
- 短期間・スポットで人員を確保したい
特に人手不足が深刻化する中では「揚重を任せられるかどうか?」が現場全体の生産性を左右する場面は少なくありません。
この点で、揚重・荷揚げ屋は「余剰工程」ではなく、現場のボトルネックを解消する存在として評価されています。
◆機械化・省力化が進んでも消えない理由
フォークリフト、クレーン、電動リフトなど、建設現場ではすでに多くの機械が活躍しています。それでもなお、揚重・荷揚げ屋が必要とされ続けるのはなぜでしょうか?
理由はシンプルで「すべての現場・すべての工程を機械で完結させることは不可能だから」です。
- 狭小地・高層階・改修工事など制約の多い現場
- 微妙な位置調整が求められる内装資材
- 搬入順序が工程に直結するケース
こうした状況では、人の判断と手作業が不可欠になります。
また技術が進めば進むほど、逆に「人が介在すべきポイント」が明確化されるともいえます。
◆揚重・荷揚げ屋の価値は「現場理解力」で決まる
将来性の観点では、揚重・荷揚げ屋の価値が“人数”ではなく“質”に移行している点も重要なポイントでしょう。
- 現場ルールを理解している
- 他職種との連携がスムーズ
- 危険予知ができる
- 無駄のない動線を組み立てられる
こうした能力を持つ揚重・荷揚げ屋は、景気変動や業界再編の中でも選ばれ続ける存在になります。
ハンズでも、単に作業人数をそろえるのではなく、現場ごとの特性を理解した人材配置や教育を重視してきました。その積み重ねが、クライアント様からの長期的な信頼関係につながっています。
■技術革新・働き方改革は揚重・荷揚げ屋の仕事をどう変えるのか?

建設業界の将来性を考える際、「技術革新と働き方改革」は避けて通れないテーマのひとつです。
これらは揚重・荷揚げ屋にとって脅威なのでしょうか?それとも、追い風となる変化なのでしょうか?
結論から言えば、正しく向き合えば、揚重・荷揚げ屋の価値を高める要素になり得ると考えられます。
◆建設DXが進んでも「現場作業」は残る
近年、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)や施工管理アプリ、デジタル工程管理など、建設DXは着実に進展しています。これにより、図面確認や工程調整、情報共有の効率は大きく向上しました。
しかし、ここで誤解してはいけないのが、DX=現場作業の消滅ではないという点です。
- デジタルで決まるのは、あくまで「計画」に過ぎない
- 実際に動かすのは「人」
資材をどの順で、どこへ、どのように運ぶのか?その判断と実行は、依然として揚重・荷揚げ屋の経験値に委ねられています。
むしろDX化によって工程の精度が上がるほど、揚重・荷揚げ業務には「ミスの許されない正確さ」が求められるようになってきたと言えるでしょう。
◆働き方改革は「現場の常識」を変えつつある
建設業界では、2024年以降の時間外労働規制を契機に、働き方改革が本格化しています。長時間労働を前提とした現場運営は見直され、限られた時間内で成果を出す体制づくりが急務となりました。
出典:厚生労働省「建設業従事者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」
(https://kensetsu-roudou-jikan.mhlw.go.jp/)
このような流れの中で、揚重・荷揚げ屋には次のような役割が期待されています。
- 職人の作業時間を圧迫しない段取り
- 無駄な待機や手戻りの削減
- 短時間で安全に終わらせる作業設計
つまり「人数を多く入れる」よりも、段取りと質の高い作業ができるかどうか?が重視されるようになっているのです。
◆体力任せから「考える仕事」へ
将来性の観点で見逃せないのが、揚重・荷揚げ屋の仕事が単なる体力勝負から脱却しつつある点です。
- 資材配置の最適化
- 作業動線の短縮
- 他職種との干渉回避
これらを意識することで、同じ現場でも負担は大きく変わりますし、その結果として、長く働ける環境づくりにも直結します。
当社でも、現場経験を元にした作業手順の標準化や、安全教育を重視しており、これは働き方改革への対応であると同時に、将来を見据えた取り組みでもあります。
◆変化に適応できる揚重・荷揚げ屋が生き残る
技術革新や制度変更は、すべての人に平等に影響を与えます。しかし、その受け止め方によって結果は大きく分かれます。
- 変化を拒むか
- 変化を理解し、取り込むか
後者を選べる揚重・荷揚げ屋は、今後も現場から必要とされ続けるでしょう。
■Q&A|揚重・荷揚げ屋と建設業の将来性に関するよくある疑問
ここでは、揚重・荷揚げ屋という仕事や、建設業界の将来性について、実際によく寄せられる疑問をQ&A形式で整理します。
Q1.建設業は将来的に仕事が減ると言われていますが、本当ですか?
A.分野によって増減はありますが、建設業全体がなくなることはありません。
新築住宅分野は人口減少の影響を受けやすい一方で、
- インフラの老朽化対策
- 都市部の再開発
- 防災・減災工事
- 物流施設・データセンター建設
といった分野は、今後も継続的な需要が見込まれています。
国土交通省も、建設業を「社会インフラを支える不可欠な産業」と位置づけており、需要の中身が変化していく産業と捉えるのが現実的です。
(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/index.html)
Q2.揚重・荷揚げ屋の仕事は将来、機械に取って代わられませんか?
A.完全に代替される可能性は低いと考えられます。
確かに、クレーンやリフトなどの機械化は進んでいますが、
- 狭小地や改修工事
- 内装資材の細かな配置
- 工程ごとに変わる搬入条件
といった場面では、人の判断と手作業が不可欠です。
むしろ今後は「誰でもできる力仕事」ではなく「現場を理解し、段取りを組める揚重・荷揚げ屋」が求められる傾向が強まるといえます。
Q3.未経験でも揚重・荷揚げ屋としてやっていけますか?
A.可能です。ただし、成長できる環境を選ぶことが重要です。
揚重・荷揚げ業務は、資格や学歴が必須ではありません。そのため、未経験からスタートする人も多い仕事です。
ただし将来性を考えるなら、
- 安全教育が行われているか
- 現場ごとのルールを学べるか
- 単なる人手扱いになっていないか
といった点を重視すべきです。
ハンズでは、現場理解を重視した人材育成を行い、未経験者でも段階的に成長できる体制を整えています。
Q4.揚重・荷揚げ屋は年齢を重ねても続けられる仕事ですか?
A.やり方次第で、長く続けることは可能です。
若いうちは体力が武器になりますが、年齢を重ねるにつれて重要になるのは、
- 作業効率
- 危険予知能力
- 現場全体を見渡す視点 です。
体力任せではなく、考えて動ける揚重・荷揚げ屋は、年齢を重ねても現場から重宝される存在になります。また働き方改革や安全意識の高まりも、長く働ける環境づくりを後押ししています。
Q5.建設業界で将来性のある人材になるには、何を意識すべきですか?
A.「現場を止めない視点」を持つことが重要です。
揚重・荷揚げ屋に限らず、建設業界で評価される人材には共通点があります。
- 工程を理解して動ける
- 他職種の作業を妨げない
- 安全・効率を同時に考えられる
これらはすべて、現場全体の生産性を高める視点です。
単に指示を待つのではなく「どうすれば現場がスムーズに進むか」を考えられる人材は、今後も確実に必要とされます。
■まとめ|「建設業の変化をどう捉えるか?」で決まる?
揚重・荷揚げ屋の将来性は、「仕事がなくなるかどうか」という単純な話では語れません。重要なのは、建設業界全体の変化の中で、どのような価値を発揮できるか?という視点です。
建設業は人口減少や高齢化といった課題を抱える一方で、インフラ更新、再開発、防災・減災など、今後も社会に不可欠な役割を担い続けます。
その現場において、資材搬入や工程を支える揚重・荷揚げ業務が不要になることは考えにくく、むしろ人手不足や工期短縮の影響で重要性は高まっているのが実情です。
ただし、求められる揚重・荷揚げ屋の姿は確実に変化しています。
体力だけに頼るのではなく、現場を理解し、段取りよく、安全に作業を進められる人材が評価される時代です。こうした対応力を身につけた人は、景気や環境の変化があっても、現場から選ばれ続ける存在となります。
未経験者にとっても、揚重・荷揚げ屋は建設業界への現実的な入り口です。
経験を重ねることで、現場全体を見る力が養われ、将来の選択肢も広がります。
当社では、揚重・荷揚げ業務を単なる作業ではなく、建設現場を支える専門的な仕事として捉え、安全と品質を重視した体制づくりに取り組んできました。
変化の時代にあっても、人の力が必要とされる現場はなくなりません。
揚重・荷揚げ屋という仕事は、今後も建設業とともに価値を発揮し続ける、将来性のある選択肢といえるでしょう。
来年の働き方を考えている今だからこそ、新しい一歩を踏み出してみませんか?ハンズは、あなたのその挑戦を全力でサポートします。








